子どもの集団行動の定量的解析

統合情報理論による行動解析に向けた足がかり

概要

認知科学の分野において,2~5歳の期間で子ども達は劇的に成長することが言われている.しかしながら,子どもの研究は観察によるものやアンケートベースによるものが多く,たくさんの子どものデータを評価することは難しい上,評価者の立場によって結果が左右される問題がある.そこで,本研究では子どもの発達の様子を定量的に捉えることを目的とし解析を進めている.リトミック活動と呼ばれる音楽に合わせて体を自由に動かす活動での子どもの動きを3軸の加速度で計測し,そのデータを解析することで成長を評価することを目指している.これまで使用していた解析方法は,1対1の相関による解析である.この解析手法では,1対1関係での動きの類似度は測れるものの,“一体感”のような集団全体として子どもたちがどう振る舞っているかの評価が行えていない.そこで,本研究では脳神経科学の分野で意識を定量化するための理論として提案されている統合情報理論を用いて子どもの集団の様子を評価している.統合情報理論ではどの子どもたちが情報のやり取りを行っていて,そのやり取りの程度を計算することが可能である.

研究スライド


▼ 山下 舜人(Shunto Yamashita)
  1. 山下舜人,堀井隆斗,北園淳,大泉匡史,長井隆行, "統合情報理論を用いた子どもの行動解析―年齢の変化に伴う集団形成の変化と一体感の定量化に向けて―", 日本赤ちゃん学会第18回学術集会, P-110, 2018.7.7, 東京